柔術ってガードのバリエーションが沢山あること自体が楽しくて魅力にも感じています。
ただガードの練習に比重が偏っていると、いざスイープしてトップにポジションが変わった時や、相手に引きこまれたときに、
ってなってしまうこともしばしば。笑
トップポジションが不安定になってしまう原因はいわゆる「ベース」が崩れると言われるものです。
それを軽くご説明しましょう!
強いベース姿勢の条件
大事なポイントは2点あります!
①脊柱のニュートラル(生理的彎曲)を保つこと
②その為にポステリアルチェーン(身体の後ろ側の繋がり)を活用すること
具体的な状況としてはトップポジションで襟などを引っ張られたときをイメージするとわかりやすいと思います。
背骨は生理的彎曲というS字カーブを保てている時は力を出しやすい状態なのですが、曲がったり捻ったりしている状態では構造的に不安定になるため出せる力が弱くなってしまいます。

そのため襟など前から引っ張られて背中が丸まったりしてしまうと力が弱くなります。
逆に下の人はそれを狙って技に繋げますよね^^
なのでトップの人はS字カーブを保つことが重要になるのですが、先程の例のようにボトムの人は襟などを引っ張って前に崩そう(姿勢を丸まらせよう)としてきます。
その力に対抗する役割を担っているのがポステリアルチェーン(身体の後ろ側の繋がり)になります。
筋肉で言うと背筋群、大臀筋、内転筋群、ハムストリングスなどの伸筋群がこれにあたります。

トレーニングで代表的な種目はスクワットやデッドリフトなどの動きになります。

「股関節が使えている状態」なんて言われたりもする事ですね。
つまりトップポジションの安定したベースを獲得する為には上記のポイントをトレーニングすることが有効であるという事です!
そのために今回はオススメトレーニングを4つご紹介していきます!
今回のトレーニングではみんな大好きケトルベルを使っていきます!
自宅に1つ持っていると多様なトレーニングが可能ですよ!
ケトルベルは男性16㎏、女性12㎏くらいがおすすめと言われてますが、慣れていないとかなり重く感じると思います。
個人的には男性は12kg、女性8kgがおすすめです。

①ゴブレットスクワット
ゴブレットスクワットはトップポジションのベースを鍛えるのにとても最適だと思います!
重りであるケトルベルを身体の前方で持つので下方向に対して耐えるような形になりますね。
慣れてきたら少しだけ重りの位置を前に変えると力の向きが前下方に変わり、また腕に求められる筋力も大きくなりますよ!
①ケトルベルを胸の前で構える
②股関節を後ろへ引く
③つま先と膝を外に向ける
②Bスタンススクワット
Bスタンススクワットはゴブレットスクワットよりも更に競技的な形、具体的にはコンバットベースのような形に近くなりますね。
ゴブレットスクワットは基本左右対称ですが、Bスタンススクワットでは左右の足に掛かる負荷が変わるのが特徴的です。
①重心はやや前足側
②後ろ足は爪先立ち
③背中や腰が過度に曲がらないようにする
③シングルレッグデッドリフト
デッドリフト系の動きは身体の後ろ側の筋肉をよりピンポイントに狙うことができます。
片足で支える形になるのでバランス能力も求められます。
始めは重り無しで形を練習し、慣れてきたらケトルベルを使っていきましょう!
①膝は軽く曲げる程度で股関節をしっかり曲げる
②腰が丸まらないように注意
③後ろに伸ばした足~頭までが一直線になるようなイメージ
④グラップラーズロウ
ローイングは腕で引くような動きになります。
これをテイクダウンするときの構えのような姿勢で行います。
立ちから丁度パスガードを仕掛けていくような時の体勢にも近いですね!
①前足荷重で股関節をしっかり曲げる
②腰や背中は丸まらない
③①と②を保ったままバランスを保ち、ケトルベルの上げ下ろしを行う
パスガードドリルに繋げる
これらを基本TRとして力が入りやすい良い姿勢を覚えたら、普段道場でパスガードの打ち込みをする際に姿勢を意識してみましょう!
トレーニングはあくまでもトレーニングです。
ここで覚えた動きを競技に転換できるように取り組めると相乗効果が出ていくと思います!
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は安定したトップポジションを保つという目的のためにケトルベルを利用したトレーニングをご紹介しました!
姿勢が安定するとトップポジションへの苦手意識も減り、パスガードの楽しみに目覚めるかもしれませんね!
目指せルーカス・レプリ、レアンドロ・ロですね!
それでは楽しい柔術ライフを!